研究概要 |
(1)HPLCによる抱合型オキソ不飽和胆汁酸の一斉分析法の開発 先に開発した二波長同時UV検出法に加え、測定法の高感度化を目的にDansyl hydrazine及び4-(N,N-Dimethylaminosulfonyl)-7-hydrazino-2,1,3-benzoxadiazoleを誘導体化試薬として用いる蛍光検出法について検討した。 (2)オキソ不飽和胆汁酸の酵素免疫測定法の開発 オキソ不飽和胆汁酸(7α-hydroxy-3-oxo-4-cholenoic及び7α,12α-dihydroxy-3-oxo-4-cholenoic acids)の牛血清アルブミン結合物を免疫源として、抗血清を作成し、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合物を標識抗原とする2抗体固相法による酵素免疫測定法を開発した。 (3)病態時におけるオキソ不飽和胆汁酸の動態解析 開発した分析法を健常児及び3-oxo-Δ^4-steroid 5β-reductase異常症患児の尿中胆汁酸の分析に応用し、本疾患児におけるオキソ不飽和胆汁酸の体内動態に関する基礎データの集積を行った。 (4)3-oxo-Δ^4-steroid 5β-reductaseの諸性質の解明 胆汁酸の生合成経路において存在が示唆されている各種3-oxo-Δ^4-中間体を合成し、ラット肝より精製した3-oxo-Δ^4-steroid 5β-reductaseの基質特異性について詳細に検討した。
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