研究概要 |
理工系離れ現象に見られるように理数科教育が行き詰まっている現在,学習者の科学観・自然観を把握しなおすことは,理数科教育を再考する上で重要である。また,このことは,STS教育を実施する上でも,科学の本性を扱う都合上極めて重要である。以上を研究の背景として,学習者の科学観・自然観を把握するために,本研究では,グループを単位として認識を抽出するKJ法を応用した手法を用いた調査を行った。また,本研究に関連する理論的考察も行った。具体的には,以下の通りである。 1.小・中学生を対象とし,KJ法を応用した調査方法を用いて,学習者の科学観について調査した。 2.大学生を対象とし,KJ法を応用した調査方法を用いて,学習者の科学観について調査した。 3.教員養成学部大学生を対象とし,学習者の理科に対するイメージについて調査した。 4.科学論に関する講義による,大学生の科学観の変容を調査した。 5.科学観・自然観に関する理論的背景について,特に,構成主義に関する考察をまとめ,学会発表を行った。また,同様に,STS教育に関する考察を行った。 6.大学教育における教育実践上の問題から,学習者の科学観・自然観を踏まえた指摘を行った。 7.科学観・自然観を踏まえ,環境問題についての論考を著した。
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