下記の研究計画・方法により、研究を行った。 (1)分散協調問題解決モデルの設計および構築: 分散処理環境(仮想並列マシン)は、申請者の所属する研究室に既存の複数台のUNIXワークステーション(LANにより接続されている)を用いて構築した。研究の第一段階として、これらの資源を用いて分散協調問題解決モデルの設計および構築を行った。具体的には、(1)問題の部分問題への分割手法、(2)部分問題を並列に計算しているタスク間の干渉プロトコル(例えば、探索の成功/失敗に関する情報の交換)、(3)問題解決知識(オペレータ)の知識表現などを中心に設計・実装を行った。 (2)高次問題解決モデルを組み入れた知的CAIシステムの構築: 教援対象領域の例として、中学校における一次方程式を例に知的CAIシステムを構築した。 (3)開発されたシステムの評価および改良: 以上により開発されたシステムを用いて、システムの評価実験を行った。(1)により開発された高次問題解決モデルが知的CAIシステムの中で十分に機能していることの検証が目的である。(a)提案された問題解決モデルの性能評価、および、(b)教育システムへの適用性に関する評価といった側面からの評価を行った。 (4)研究成果の発表と配布: 研究の成果を学会等で発表した。
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