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1996 年度 実績報告書

意図理解による頑健な対話方式に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08780351
研究機関京都大学

研究代表者

荒木 雅弘  京都大学, 工学研究科, 助手 (50252490)

キーワード対話理解 / 意図 / システム-システム対話 / 頑健性 / プラン認識
研究概要

本研究では,音声対話システムの実現に不可欠な頑健な対話理解部の開発を通じて、(1)意図理解アルゴリズムの開発および(2)システム-システムの対話シミュレーションによる頑健性の評価を行った。研究成果は以下のようなものである。
1.意図理解システムの実現
意図理解方式としてKautzの提案したイベント階層を用いたプラン認識を利用した。この手法は、背景知識の表現として、イベント間の抽象化・具体化の関係、分割・構成の関係を表したイベント階層を用い、入力発話の系列を対応する行為列に変換して、それらのイベント階層上での最小被覆を求めることで発話の意図理解を行うものである。この手法を個人スケジュール管理のタスクにおいて実現した。
2.システム-システムの対話シミュレーション環境の作成
上記の意図理解の有効性・頑健性を検証するために、ユーザの振る舞いをモデル化した対話システムを作成し、上記のスケジュール管理システムと自動的に対話を行わせる環境を作成した。
3.シミュレーションによる頑健性の評価
上記シミュレーションにおいて、ユーザモデルシステムの設定を、不定属性を含む発話を(A)行う(B)行わない、プラン達成の手順を(1)誤る(2)誤らないの計4通りとした。また、スケジュール管理対話システム側では、プラン認識を用いた場合と用いない場合で、対話システムの保持しているスケジュールデータの量を変化させて、この目的遂行に要した発話数を観測することで実現手法の評価を行った。プラン達成の手順を誤らない場合(B-2)は、発話数の減少は見られなかったが、それ以外の設定の場合は、対話システムがプラン認識を用いない場合の発話数を基準として、最大26.6%の発話数減少が見られた。これは提案手法の有効性を示しているといえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Araki,M.: "Automatic Evaluation Environment for Spoken Dialogue Systems" Proc.of ECAI Workshop. W29. 8-12 (1996)

  • [文献書誌] Araki,M.: ""Automatic Evaluation Environment for Spoken Dialogue Systems"in Mayer,E.et al.ed."Dialogue Processing in Spoken Language Systems"" Springer-Verlag(発行予定), (1997)

  • [文献書誌] 荒木雅弘: "堂下修司編著:「音声による人間と機械の対話」中の「5.4人間-機械対話機構のモデル」" オーム社(発行予定), (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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