視線方向の位置合わせのためのキャリブレーションについて検討を行った。現在、2眼のキャリブレーションのためには、最低3点組みの対応が必要であることがわかっている。両眼立体視の場合は、5点組必要であるので、その点では2眼面対称法は優れているが、実際には、多点を用いた方が誤差が少なくロバスト性に優れている。しかしながら、シミュレーション実験では、多点を用いた場合、解がパラメータ空間内で点となり、実際の探索においては逆に局所解におちいり解が求まらないことがわかった。したがって、常識とは逆に、初期状態としては、ある程度解空間を広げるため、3点を用いて探索すべきである結論に達した。また、将来的には点間の対応が未知である状況に対処するため、探索法としては、遺伝的アルゴリズムを用いることにし、そのシミュレーショ実験を行った。本手法では、探索時にカメラの視線の変換変換を行いながら、解探索を行う。探索空間は、3次元で、各-30〜30度の範囲とした。また、ハンドアイシステムの構築としては、三菱製ム-ブマスターの先端部分を工作し、CCDカメラを備えた。RS232Cによって、ワークステーションと結び、ム-ブマスターが用意しているコマンドによって制御可能とした。CCDカメラからの入力は画像入力用ボードによって行う制御プログラムを作成した。
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