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1996 年度 実績報告書

レールガン方式超高速核融合ペレット射出装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08780486
研究機関熊本大学

研究代表者

勝木 淳  熊本大学, 工学部, 助手 (80233758)

キーワードレールガン / 核融合 / ペレット入射 / アブレーション / 熱負荷 / プラズマ / セラミック / プラズマ排出孔
研究概要

核融合プラズマへのペレット入射は、プラズマへの粒子補給としてのみならず、粒子分布制御、プラズマ計測など幅広い用途があり、核融合装置の開発において不可欠の要素である。本研究では、今後の高速ペレット射出装置としてのレールガンの基本的な特性を調べるために。以下の3つの点について調査を行った。
1)プラズマ電機子の挙動 プラズマ電機子を用いるレールガンでは、加速距離が長いほどプラズマ電流が分裂するようになる。プラズマ電流が分裂した場合、増加中の速度は急激に飽和する。レールガンに沿って置いた複数のピックアップコイルを用いてプラズマ電流密度の分布の時間推移を測定した。その結果、時間および位置の変化とともに電流密度分布は進行方向に拡がり、最終的に分裂することがわかった。レールガンでは、プラズマからのエネルギー束によって加速管壁の一部が気化し、その蒸気がプラズマ電機子の内部に一部取り込まれる。加速距離が長くなるほどプラズマの質量、体積は大きくなるので、プラズマ後端でレーリー・テ-ラ不安定性等が発生して、これがプラズマ電流の分裂を誘発するのだと考えられる。
2)プラズマ排出孔の効果 レールガンによって加速される飛翔体の速度は原理的に加速距離に依存する。長距離で加速するためには、1)で述べたプラズマの質量増加の制御か不可欠である。加速中にプラズマの一部を排気することを目的として、加速管に小孔を設けた。この小孔の設置によって、プラズマの分裂が抑制される場合があることがわかった。小孔通過前後でプラズマの特性がどうのように変化するのかを調べるために、分光法によって小孔通過前後においてプラズマの電子密度を測定した。その結果プラズマの前方で電子密度が低下することがわかった。
3)加速管壁としてのセラミックの適用 加速管壁に耐熱材料を用いることは、加速管のアブレーションを低減するための有効な方法のひとつである。本年度、酸化珪素系のセラミックを加速管絶縁壁として採用し、レールガンの挙動を調べた。その結果、プラズマ電機子の長さが短くなり、プラズマ電機子の分裂が抑制されることがわかった。しかしながら、従来のポリカーボネート材を用いた場合と比べて、レール側のエロ-ジョンが激しくなった。加速管壁に耐熱材を用いることにより、加速管壁への熱負荷が増加することがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] S.Katsuki,et al.: "Spectroscopic measurements of railgun plasma amatures in an augmented railgun using a permenent magnet" IEEE Transactions on Magnetics. 33・1. 98-103 (1997)

  • [文献書誌] S.Katsuki,et al.: "Performance of a 1.5m augmented railgun using a permanent magnet." Review of Scientific Instruments. (1997)

  • [文献書誌] T.Sueda,et al.: "Early phenomena of capillary discharges in different ambient pressures." IEEE Transactions on Magnetics. 33・1. 334-339 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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