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1997 年度 実績報告書

哺乳・離乳様式がウサギの咀嚼器官の発達に及ぼす影響の実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08835016
研究機関鹿児島大学

研究代表者

永田 順子  鹿児島大学, 歯学部, 助手 (50264429)

研究分担者 坂下 玲子  鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40221999)
黒江 和斗  鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00153396)
キーワード哺乳 / ウサギ / 咀嚼器官の発達 / 筋電図 / 顎運動径路
研究概要

哺乳様式による哺乳機能の違いを調べるため,仔ウサギを出生直後から母ウサギと分離し,通常の乳房哺育を行なう乳房哺育群(N群)とゴム乳首の哺乳瓶で哺育する哺乳瓶哺育群(B群)の2群に分けて飼育した.
哺乳時の両群の哺乳時の咀嚼筋(咬筋,顎二腹筋),舌筋(茎突舌筋,オトガイ舌筋),および舌骨筋(胸骨舌骨筋,オトガイ舌骨筋)の筋電図を採取し,舌と顎骨の運動径路を解析した.次に,哺乳様式が咀嚼および嚥下機能の発達に及ぼす影響を検証するため,両群に固形飼料を与え,飼料を摂取時の筋電図と運動パターンを調べた.
1.哺乳様式による哺乳機能の違い
1)筋活動:cycle lengthはB群がN群より長かった.咀嚼筋の筋活動の積分値は咬筋ではN群がB群より大きかったが,顎二腹筋では逆にN群がB群より小さかった.舌筋の筋活動の積分値はB群がN群より大きかった.また,B群ではN群より顎二腹筋と咬筋,茎突舌筋とオトガイ舌筋の活動の相反性が低かった.
2)運動パターン:顎骨の上下方向の移動量はN群がB群より大きかった.舌の前後方向の移動量はB群がN群より大きかった.舌の前後への移動量はB群はN群より大きかった.
2.哺乳様式による咀嚼機能の違い
1)筋活動:cycle lengthはB群がN群より長かった.咬筋の筋活動の積分値はN群がB群より大きかった.B群ではN群に比べて顎二腹筋と咬筋,茎突舌筋オトガイ舌筋の活動の相反性が低かった.
2)運動パターン:固形飼料摂取時の捕食相の時間はN群がB群より短く,顎運動の回数も少なかった.咀嚼相の時間はN群がB群より長く,顎運動の回数も多かった.
以上より,哺乳様式によって哺育筋活動や顎運動パターンが異り,哺乳瓶で哺育すると咀嚼機能の発達が遅れることが示唆された.

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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