研究課題/領域番号 |
08835022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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応募区分 | 時限 |
研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
川瀬 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (30084784)
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研究分担者 |
野崎 直仁 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (70222198)
西山 勝弘 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (20084783)
斉藤 滋 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (80084713)
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キーワード | 咀嚼システム / 機械的外力 / 歯周組織 / 歯根膜由来線維芽細胞(HPLF) / 歯槽骨由来骨芽細胞(HABC) / Flexcer Strain Unit |
研究概要 |
歯科領域で最も重要な研究課題の一つに、咀嚼システムを生物学的見地から明らかにすることがある。本研究は咀嚼時に常に間欠的な機械的外力が歯周組織に負荷し、その機械的外力によって歯周組織を構成する細胞に、いかなる細胞生物学的効果をもたらすかを検索することを目的としている。 歯根膜由来線維芽細胞(HPLF)とコラゲナーゼ処理後の歯槽曽根由来骨芽細胞(HABC)を2×10^4 cells/cm^2の細胞密度でtype l collagenをコーティングしたflexible bottomedwellに播種し、confluentになるまで培養する。Flexcer Strain Unitを用いて負荷を最大伸張度6〜24%、3cycles/minの頻度で24時間の培養を行う。ストレッチングの負荷時に1MBq/ml ^<35>S-Metを添加し、ストレッチング依存のタンパク質の合成を検索する。一方、無血清で培養し、その培養上清を採取しCASF活性を測定する。 1)細胞増殖に対するストレッチングの影響:HPLFに対してほとんど影響は認められなかった。一方、HABCに対しては、20〜30%ではあるが、増殖が上昇していた。 2)細胞の分化(ALPase活性)に対するストレッチングの影響:HPLFとHABC共に、ストレッチングの強度に依存して、ALPaseの活性が上昇した。従って、機械的外力は歯周組織細胞の分化調節因子として有効であることが示唆された。 3)CASF活性に対するストレッチングの影響:6%のストレッチングでは、影響はみられないが、24%より18%でストレッチングの効果がHPLFとHABC共に認められた。 4)タンパク質合成に対するストレッチングの影響:^<35>S-Metの標識タンパク質の解析から、posttr ansl ational modification(糖添加、リン酸化)の調節と応答タンパク質の一つとしてオステオネクチンが明らかになった。
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