研究概要 |
今年度は、「非言語の視点をとりいれた異文化間コミュニケーションにおける総合的会話分析」の1年目として、会話分析に非言語の視点をとりいれる際に基準となる分析単位(発話、ターン、うなずきの度数等)及び発話の分類(実質的発話、あいづち的発話)を通した数値化の方法の再検討を行った。 また、平成6〜7年度科研「異文化間コミュニケーションにおける非言語伝達行動の習得に関する基礎的研究」において収集した会話の録画資料をさらに拡充した。具体的には、1)日本人同士(6名)による会話の録画、2)平成8年4月に来日し、東京外国語大学留学生日本語教育センターで学部進学予備教育を受けている留学生(18名)の日本人との日本語における会話の録画を行い、それぞれを「言語・非言語テクスト」の形に整備しているところである。 現在新たなデータを加えて、総合的な分析を行う準備をしているところであるが、現在までの研究結果の報告としては、平成8年度においては、「異文化間コミュニケーションにおける非言語伝達行動の習得に関する基礎的な研究」(平成8年度日本語教育助成研究発表会、日本語教育学会・文化庁・国立国語研究所、平成8年8月2日、於昭和女子大学)、「日本語学習者の非言語行動の縦断的監察-視線・うなずきを中心として-」(The Proceedings of the 22nd Annual JALT International Confernce Language Teaching/Learning,平成8年9月、pp。129-132)にまとめ発表した。
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