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1996 年度 実績報告書

β1インテグリンの接着性制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08839003
研究種目

基盤研究(C)

応募区分時限
研究機関東京大学

研究代表者

木梨 達雄  東京大学, 医科学研究所, 助手 (30202039)

キーワード細胞接着 / インテグリン / VLA-5 / 肥満細胞 / フィブロネクチン / steel factor / FcεRI
研究概要

インテグリンの接着性とリガンドに対する親和性及びインテグリンの細胞上での局在との関係
肥満細胞は種々のサイトカインを産生し、免疫、アレルギー反応を調節している。肥満細胞はPMAやsteel factor(SLF)や、高親和性IgE受容体(FcεRI)刺激によってインテグリンVLA-5を介して速やかにフィブロネクチン(FN)に接着する。これらの刺激によるVLA-5のFNに対する親和性やVLA-5分子の細胞表面上での分布の変化を調べた。
VLA-5の結合部位をもつFNの80kD断片を作製し、肥満細胞上のVLA-5の親和性を測定したところ、未刺激、SLF、PMA刺激では80kD断片の有意な結合は見られなかった。しかしFcεRI刺激では80kD断片の結合が増加し、親和性はおよそ30nMであった。
肥満細胞上でのVLA-5の分布は免疫走査型電子顕微鏡法で調べた。未刺激の肥満細胞はmicrovilliに覆われ、VLA-5は細胞体表面に斑上に存在している。PMAやSLFの刺激によって、microvilliが消失しひだ状に変化するとともにVLA-5は細胞体表面およびひだ上にも認められた。
これらのことよりPMA、SLF、FceRI刺激はともに肥満細胞のFNへの接着を誘導するが、これらの刺激によるVLA-5のFNに対する親和性の変化とVLA-5の分布には明瞭な違いがみられ、PMAとSLFはおもにVLA-5の局在変化をおこし、FcεRIはVLA-5の親和性を変化させていることが明らかになった。今後これらの変化を引き起こす細胞内分子群を明らかにしていく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Toru: "IL-4 induces homotypic aggregation of human cultuied mast cells by promcting LFA-1/ICAM-1 adhesion molecules" Blood. (発表予定).

  • [文献書誌] K.Katagiri: "Differeutial Regulation of Leukocgte Function-assocated antigeu1/intercellular adhesion molecules-1-dependeut adhesion and aggregation in HL-60 cells" Blood. 87. 4276-4285 (1996)

  • [文献書誌] T.Yoshida: "Defective B-cell development and impaired imonunity against Angiostrongylus cantonensis in IL-5Rα-deficient mice" Immunity. 4. 483-494 (1996)

  • [文献書誌] 木梨達雄: "免疫系におけるインテグリン受容体を介したシグナリング(分担)" 羊土社, 5 (1996)

  • [文献書誌] 木梨達雄: "細胞接着分子(分担)" 東京化学同人, 10 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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