研究課題
本年度の研究では、情報の内容の面と技術的な面から調査研究を進めてきた。情報の内容の面からは、国内・米国の大学における外国人留学生のための情報提供システムを調査し、クライシス・マネージメントとしての緊急時言語対策の検討を行った。また、留学生・チューターを含めた日本人学生、指導教官、留学生専門教育教官、留学生担当事務職員、留学生が研究上・学習上・生活上必要とする図書館・健康管理・日本語教育および専門教育・奨励金支給・宿舎情報・行政等の担当者等に対する聞き取り調査を実施するとともに阪神大震災時の記録資料の分析を行った。一方、技術的側面からは、(1)他のサイトとのリンク、(2)より興味を持って効果的に閲覧できる本格的なJAVA・フレーム等によるインターフェイスの導入、(3)World Wide Webユ-ティリティ・ソフトウェアを利用して、月別・日時別・ページ別・項目別のアクセス数、ドメインやホストからのアクセス状況等多角的な統計分析を行い、情報提供の効果測定を行うと同時に、それに基づく情報の取捨選択、さらに洗練された内容と使用感が選られる提供の継続、(4)フィードバック可能なコミュニケーション・ネットワークの構築、(5)多言語への対応等を調査研究した。その上で、神戸大学情報ネットワークシステム(KHAN)を活用した、HTML文書による神戸大学留学生センター・ホームページ「K.I.S.C.ver.1.0」構築、運用を行った。現在、二重三重の方法をとることによる情報の補完性、及び、大震災の教訓から危機的状況下での情報提供におけるフェイルセーフの概念を考慮して、従来の情報提供システム、及び、将来の情報提供システムと互換性を保つシステム構築、知的所有権・個人のプライバシー等に対処できるシステムの在り方を調査研究中である。
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