本年度は、以下の夾炭非変成層を対象に野外地質調査(約40日問)を実施するとともに、挟在される炭質物(石炭化物質)の光学指標(反射率・反射異方性)を測定し、有機熟成度の評価を行った。 (1)漸新〜中新統日置層群(山口県日置町および豊北町) (2)中新統八重山層群(沖縄県西表鳥・与那国島・小浜島) (3)中新統茎永層群(鹿児島県種子島) 実験備品として、新たにLeica社製の反射率標準片(Ro=1.24%/546nm)を購入し、実験の便宜を図った。これまでの測定結果:日置層群中の炭質物の平均最大反射率の範囲は0.42〜0.75%(測定個数98個:但し、火成岩岩脈付近の熱変成部を除く)、同じく八重山層群0.53〜1.01%(76個)、茎永層群0.45〜0.60%(75個)で有機熟成度は亜瀝青炭から高揮発分瀝青炭段階にある。
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