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1996 年度 実績報告書

8の字型骨格を持つ縮合芳香族系の分子設計と構築

研究課題

研究課題/領域番号 08874077
研究機関大阪府立大学

研究代表者

山本 浩司  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80029438)

研究分担者 松原 浩  大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (20239073)
キーワード縮合芳香族化合物 / 非平面型分子 / 歪み化合物 / 閉環ヘリセン
研究概要

8の字型骨格をもつ非平面型縮合芳香族系の合成研究にあたり、ベンゼン環が14個つながった8の字型[14]サ-キュレン分子を設計した。この分子は全く新しい発想のもとで分子設計されたものであり、特異なねじれパイ電子構造に基づく新規な緒物性の発現が期待できる。この分子の合成方法として、本年度は目的化合物の外周骨格をもつジベンゾクリセノファンの合成を行うことにした。
2,6-ジメチルナフタレンをNBSで臭素化してジブロモメチルナフタレンとした後、トリフェニルホスフィンによりホスホニウム塩に変えた。これをp-トルアルデヒドとWittig反応させジオレフィンに導き、光閉環により2,10-ジメチルジベンゾクリセンを合成した。次いで、これをNBSで臭素化してジブロモメチル体に変え、更にチオ尿素法でジチオール体に導いた。このようにして得られたジブロム体とジチオール体を炭酸セシウム存在下、高希釈条件でカップリングさせるとジベンゾクリセン2分子が硫黄で架橋されたジスルフィドが収率30%で得られてきた。これを過酸酸化してジスルフォンとした後、減圧下熱分解を行うと8の字型[14]サ-キュレンの前駆体となるジベンゾクリセノファンが合成できた。本年度は前駆体の合成法を確立することができたので、今後はこの前駆体を多量に合成し、種々の条件を検討して目的化合物の合成を完成させたいと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Koji Yamamoto: "Convenient New Synthesis of [7] circulene" Angew. Chem. Int. Ed. Engl.35. 69-70 (1996)

  • [文献書誌] Koji Yamamoto: "Synthesis and Characterization of Hepta [5] [5] circulene as a subunit of C_<70> Fullerene" Chem. Lett.157-158 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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