研究課題/領域番号 |
08875029
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
黒崎 靖 三重大学, 工学部, 教授 (60023339)
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研究分担者 |
松井 正仁 三重大学, 工学部, 助手 (50252341)
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キーワード | バイオエンジニアリング / 微生物 / 微生物起源材料 / 嫌気性細菌 / バイオプロセシング / 海洋微生物 / バイオデポジション / 磁性体微粒子 |
研究概要 |
微生物の材料プロセス機能を利用した新しいタイプの材料加工法を開発するためのシ-ズ的研究として、海洋微生物の金属材料に対する作用について調査を行った結果、微生物による材料生成が有望と考えられたので、バイオデポジション(MBD)およびバイオプロセッシングに焦点を絞ってさらに検討を行った。 この結果、以下のような知見および成果を得た。 1。バイオデポジション(MBD)による銅結晶体の析出作用に関する研究 (1)微生物処理を施した銅基板上に金属結晶体を析出・成長させるMBDの原理を考案し、基板に銅の結晶体を析出させることに成功した。 (2)しかし、析出結果の再現性に問題があったので、加工条件(試験水の化学成分、マスクの表面処理条件、マスク・基板間のすきま、温度、微生物の有無など)を各種変更したMBD試験を実施し、再現性に対するもっとも重要な因子は温度であること、およびその最適値を明らかにした。 (3)結局、海水中で微生物処理を施した基板を用い、嫌気性海洋微生物を利用し、最適温度と最適すきまを与えれば再現性良くMBDを達成できることが分かった。 (4)ナノインデンターにより銅結晶体の機械的性質を明かにした。 2。バイオプロセッシングによる磁性体微粒子の生成に関する研究 軟鋼板の海水浸漬試験結果より、微生物が嫌気性環境下において磁性体(マグネタイト)微粒子を生成する機能を持つことを見い出した。
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