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1997 年度 実績報告書

微生物の材料プロセス機能を利用した新加工法(バイオプロセシング)の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08875029
研究機関三重大学

研究代表者

黒崎 靖  三重大学, 工学部, 教授 (60023339)

研究分担者 松井 正仁  三重大学, 工学部, 助手 (50252341)
キーワード新加工法 / バイオエンジニアリング / バイオプロセッシング / 磁性体 / 微粒子 / 海洋微生物 / 嫌気性細菌 / 微生物由来材料
研究概要

微生物の材料プロセス機能を利用した新しいタイプの材料加工法を開発するためのシ-ズとして、これまで海洋微生物による材料生成について検討してきたが、本年度はとくに有望と考えられた微生物による磁性体微粒子生成法の開発に焦点を絞って実験的研究を行った。この結果、以下のような知見および成果を得た。
1。軟鋼板による海洋微生物腐食試験
(1)腐食挙動を分析した結果、嫌気性環境下において酸化腐食生成物を強磁性体に転換する微生物が存在することを見出した。
(2)この微生物により生成された磁性体は構造解析によりマグネタイトF_eF_<e2>O_4であることが分かった。
(3)マグネタイト生成に必要な条件を明らかにした。
2。マグネタイト生成リアクターの検討
(1)上記結果に基づいて、具体的にマグネタイトを生成するリアクターを考察し、生成速度に及ぼす影響因子を明らかにした。
(2)本法により得られた微粒子について、磁気モーメントの測定、x線回折およびTEM電子顕微鏡観察などを行った結果、物質は強磁性体のマグネタイトF_eF_<e2>O_4と断定され、サイズは20〜200nmであることが分かった。
(3)本法に関与した微生物は、以前に発見された嫌気性細菌GSー15と異なる新しい微生物と推定された。
以上のようにして、きわめて安価かつ比較的多量にマグネタイト微粒子を生成できる手法を見出すことができた。また、この手法は腐食生成物を再利用する環境技術として展開できる可能性のあることが分った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 黒崎 靖, 松井正仁, 山口 輝男: "嫌気性細菌による銅結晶体の析出作用" 日本機械学会東海支部第46期総会・講演会講演論文集. No.973-1. 117-118 (1997)

  • [文献書誌] 黒崎 靖: "微生物を利用した金属の加工と材料生成" 日本防菌防黴学会第24回年次大会要旨集. 153-154 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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