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1996 年度 実績報告書

カオティック移動ロボット

研究課題

研究課題/領域番号 08875053
研究機関東京大学

研究代表者

中村 仁彦  東京大学, 工学系研究科, 教授 (20159073)

キーワードロボット / 移動ロボット / 非ホロノミック / カオス / 非線形力学 / 複雑系
研究概要

単純な機能が多様な運動を示すための方法論を研究することを目的とし,その足掛かりとして,移動ロボットに非線形力学構造を導入し,カオス的な運動を行なわせる研究を行なった.カオティックな移動ロボットは,カオスの特徴の一つである位相推移性により,環境の地図や経路計画があらかじめ与えられなくとも環境全体を移動することができる.
1.移動ロボットのカオス的制御法の研究
移動ロボットの制御に用いるカオスとして,Arnold方程式に着目し,数値計算によりArnold方程式の挙動がカオス的となることを確認した.このArnold方程式を組み込み,移動ロボットにカオス的な運動を発現させる方法を考案した.また,閉空間内の移動ロボットの運動での境界における処理の方法として,境界で表裏を滑らかに行き来できる仮想空間での表裏の運動を表側にマッピングするMirror mappingを考案した.これらの方法を用いたときの移動ロボットの運動に関して数値計算によりカオス性の評価を行ない,運動がカオス的となることを示した.
2.移動ロボットの設計・試作
2つの車輪によって移動し,センサにより壁や障害物との距離と進入角度の局所情報を認識する移動ロボットの設計・試作を行なった.試作した移動ロボットを用いて,1.で考案した方法により閉空間内を運動させる実験を行なった.実験により,局所情報のみを用いた制御でも,カオス性によって,地図の作成や運動計画を行なうことなく全運動可能空間をくまなく動き回ることができることが確認された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中村 仁彦,関口 暁宣: "カオティック移動ロボット" 第14回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 145-146 (1996)

  • [文献書誌] 中村 仁彦,関口 暁宣: "カオティック移動ロボット" 日本ロボット学会誌. 15巻(掲載予定). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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