研究課題/領域番号 |
08875075
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
安藤 真 東京工業大学, 工学部, 教授 (90159533)
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研究分担者 |
櫻井 仁夫 東京工業大学, 工学部, 助手 (30016620)
広川 二郎 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00228826)
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キーワード | スロットアンテナ / 導波管 / 偏波変換板 / ダイポール / 円偏波 |
研究概要 |
導波管広壁スロットアレーに置く、ダイポールアレーからなる1層構造偏波変換板について検討した。1個のスロットに対して、周囲に置かれた5つのダイポールを考慮すれば、円偏波を実現するダイポールの長さ、角度、高さが正しく求められた。これらのダイポールのパラメータは、スロットの長さやオフセットに依存しなかった。また、ダイポールアレーを置いてもスロットアレーの反射特性は変化しなかった。これらの結果から、スロットアレーとダイポールアレーの設計は独立に行えることが分かった。22GHz帯での試作を行い、ほとんど挿入損失なく1.0dBの良好な円偏波に変換できた。 次に、導波管狭壁スロットアレーに置く場合についても検討した。導波管の外壁を無限平板と仮定した近似モデルで外部問題を解くことで、円偏波を実現するダイポールのパラメータを求めることができた。狭壁スロットでは隣接する素子の切られた方向が異なるため、円偏波を実現する最良のダイポールパラメータを用いた場合には、そのスロット角度の差に相当する分だけ各素子の円偏波の位相差が周期的に生じ、大きなサイドローブが発生することが分かった。これを抑圧するために、ダイポール角度を変化させ各素子の円偏波特性を犠牲にし、所望の円偏波の位相の変化を半減させることで、サイドローブレベルが低下することを定量的に示した。
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