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1996 年度 実績報告書

音響考古学の基礎確立のための音場の可視化技法による音響効果の再現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08875081
研究機関北海道大学

研究代表者

青木 由直  北海道大学, 工学部, 教授 (90001180)

研究分担者 棚橋 真  北海道大学, 工学部, 助手 (90250480)
キーワード音響古考学 / 最大エントロピー法 / 音響反射板計測 / 建築音響 / 音源同定 / チャープ信号
研究概要

新しい学問分野と考えられる音響考古学における計測法開発の目的で,遺跡として残る建造物の音響効果を調べる方法に関してコンピュータ・シミュレーションを主体にして研究を行った。ラウド・スピーカが無かった時代においては,岩等で出来た音響反射板がスピーカの役を持たされたと考えられるので,平面音響反射板の音響効果(反射特性)を調べる方法を提案し,理論解析とコンピュータ・シミュレーションを行うためのアルゴリズムの開発を行った。この測定方法は,音響反射板による点音源の鏡像がどのくらいはっきりと計測できるかで音響反射板の特性を測定するもので,このためチャープ信号により駆動されたスピーカ等の音源からの反射波の信号を受信後,この受信信号のパルス圧縮を行い,音源がどのくらいの分解能で位置同定ができるかを計測・分析することで,反響板としての特性を測定する方法を開発した。ここで,測定される反射音波は複素信号となるため,複素信号を処理し,スペクトル推定を行う最大エントロピー法(Maximum Entropy Method:MEM)を適用したパルス圧縮法の理論解析を行った。さらに,それに沿ったアルゴリズムを開発し,コンピュータ・シミュレーションを行った。このコンピュータ・シミュレーションの結果から,開発した方法が理論的には有効なものである点を明らかにした。これらの理論的検討とコンピュータ・シュミレーションに基づいて,次年度に実際に可聴音波を使ったシミュレーション実験を行うのための予備実験を行った。予備実験の結果,理想的なチャープ信号波形を放射するのは難点があるとが分かり,計測と信号処理方法に関してのいくつかの問題点をみつけ,その解決方法を次年度の課題とした。文献調査で,音響考古学に関連する研究成果を見つけ出し,次年度の研究の準備を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Aoki, Y.Kudoh: "Application of complex MEM processing for measuring reflective architecture in acoustical archaeology" The Journal of the Acoustical Society of America. Vol. 100 No.4. 2831-2831 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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