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1998 年度 実績報告書

ニューラルネットワークによる履歴推定手法を用いたオンライン地震応答実験手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08875101
研究機関東京大学

研究代表者

中埜 良昭  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10212094)

研究分担者 楠 浩一  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00292748)
キーワード階層型ニューラルネットワーク / サブストラクチャ・オンライン実験 / 履歴推定 / BP法 / WL法
研究概要

本研究は,構造部材あるいは架橋要素のみを対象に加力実験を行い,その他の部分については数学モデルを設定した地震応答解析を実施し,これらをコンピュータでオンラインに結ぶことにより建物全体の応答実験を進める手法である,サブストラクチャ・オンライン実験を対象に,その解析部分に用いる履歴特性に対して,ニューラルネットワークを用いた履歴推定手法の適用可能性を検討することを主目的としたものである.
本年度の研究ではまず検討に用いるネットワークモデルとして,階層型ネットワークを設定し,実地震応答観測により得られた多層骨組のある層における復元力特性を教師データとして,他層の復元力特性の推定を試みた.ネットワークにおける入力ユニットには(1)最大経験変位,(2)最大経験荷重,(3)最小経験変位,(4)最小経験荷重,(5)最新の履歴折り返し点変位,(6)最新の履歴折り返し点荷重,(7)変位増分,(8)現在の変位,をそれぞれ設定し,出力値すなわち推定すべきデータとして現在の復元力を設定した.このネットワークに対して,昨年度までの検討で用いてきたバックプロパゲーション法(BP法)による学習法に加え,ムーアペンローズ一般逆行列を応用した学習法(WL法)も検討対象とし,両者の学習効率についても比較・検討した.その結果,WL法は従来のBP法に比較して学習時間の短縮ならびに推定誤差の低減に極めて有効であり,サブストラクチャ・オンライン実験における履歴推定における有力な学習方法となりうることが分かった.一方,履歴特性の推定精度を向上させるためには,教師データと推定すべきデータを最大応答時における変位ならびに荷重により基準化した上で学習・推定する必要があること,また応答開始初期における微小応答に含まれるノイズ除去による教師データの質の向上が履歴推定精度に大きな影響を与えること,を明らかにした.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 楊元稙,中埜良昭,楠浩一: "ニューラルネットワークによる履歴推定手法を用いたオンライン地震応答実験に関する研究" 1998年度日本建築学会大会学術講演梗概集. Vol.B-2. 1053-1054 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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