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1996 年度 実績報告書

有機一無機複合均一ゲル繊維を前駆体とする超耐熱性

研究課題

研究課題/領域番号 08875122
研究機関東北大学

研究代表者

黒川 洋一  東北大学, 工学部, 助教授 (80005298)

研究分担者 鈴木 光政  東北大学, 工学部, 助教授 (40091706)
キーワードゲル / 繊維 / 耐熱材料
研究概要

IVA(Ti,Zr,Hf)及びVA(Nb,Ta)族の高融点遷移金属アルコキシドと各種セルロース誘導体はゲルを形成する.なかでも酢酸セルロースとは均一なゲルを形成するので,これを紡糸液,アルコキシドを凝固液として均一なゲル繊維を作成した.ゲル形成は,IR,NMR等から多価金属とセルロースのOH及びCO基の強い配位結合によることが示唆された.本ゲルはアセトン,ベンゼン,アルコール等の通常の有機溶媒や高濃度のイオン溶液には溶解しない.本ゲルを延伸,乾燥後,Ar,N_2及びNH_3ガス中で熱処理した.Ar,N_2中では面心立方型(NaCl型)のXRDを示し,TiC,ZrC,HfC,NbC,TaCの炭化物が生成した.生成温度は熱力学的計算からの生成温度より200〜300°C低く,前駆体がクラスターに近い形の有機(セルロース)-無機(金属アルコキシド)複合系であることを示す.一方,Nb及びTaの前駆体のNH_3ガス処理では900°CからNbN,TaNの生成が認められ,XPSからも確認された.しかし,生成繊維はいずれもかなりの量のアモルファス炭素を含んでおり,焼結時間とともに減少し,繊維の柔軟性が失われる.また,前駆体繊維表面から反応が進行し,中心部は容易に進行しない.今後,この点が課題である.しかしながら,NbC繊維は金属に近い導電性を示し,温度上昇とともに抵抗は減少してn型半導体に近い特性を示す.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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