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1996 年度 実績報告書

樹枝状高分子デンドリマ-を鋳型とする新しい無機合成法の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 08875169
研究機関宮崎大学

研究代表者

木島 剛  宮崎大学, 工学部, 教授 (90040451)

研究分担者 矢田 光徳  宮崎大学, 工学部, 助手 (20274772)
金 仁華  宮崎大学, 工学部, 助教授 (60271136)
キーワードデンドリマ- / 鋳型合成 / 無機合成 / メソ複合体 / ポリアミン
研究概要

本研究では、樹枝状高分子デンドリマ-を鋳型あるいはミクロ反応場とす無機固体の新しい合成法を開拓し、特異な細孔構造をもつ多孔体や特殊形態をもつ超微粒子を創製することを目的とした基礎的研究を行い、以下の研究成果を得た。
(1)アンモニアを核とし、これにアクリル酸メチルとエチレンジアミンを交互に結合させる方法ににより、分子外表面にアミノ基をもつ第1世代から第2世代まで(重合度1〜2)のポリアミドアミンデンドリマ-(PAMAM)(N(RNH_2)_3,N(RN(RNH_2)_2)_3,R=CH_2CH_2CONHCH_2CH_2)を合成した。
上記PAMAM、シリカゾル、水、水酸化ナトリウムまたは硫酸を所定のモル比に混合後、水熱反応を行い、得られた反応固体をX線回折装置により分析した。現在のところ、このようにて得られる生成物はすべて非晶質物質であり、目的とする結晶製複合体を得るにはいたっていないが、シリカの等電子体であるリン酸アルミニウムについても併せて検討を進めている。
(3)デンドリマ-型ポリアミンである上記2種類のPAMAMとトリス(2-アミノエチル)アミンのα-およびγーリン酸ジルコニウムへの包接挙動を検討した。その結果、鎖長の短いポリアミンでは、隣接する無機層の上下にアミノ基が結合した単分子層型複合体が生成するのに対して、長鎖長ポリアミンの場合、限界濃度以上では分子同士の絡み合いが生じて層間への分子移動が阻止されることを見いだした。
(4)界面活性剤分子を鋳型とする均一沈澱法により、アルミナとアニオン界面活性剤から成るメソ複合体を新規に合成し、併せて、同複合体が反応条件に応じて、層状、球状、管状、ロ-ト状、六角紐状などの多彩な粒子形態をとることを見いだした。本合成技術はアルミナ微粒子の新しい形態制御法を提供するものであり、今後の展開に期待がもたれる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Kijima,K.Sakoh M.Machida: "Intercalation of 1,4,10,13-tetraoxa-7,16-diazacyclooctadecane by α-and γ-Zirconium Phosphates" J.Chem.Soc.Dalton Trans.1245-1248 (1996)

  • [文献書誌] 木島剛: "分子認識機能を有する層状・層間化合物" 無機アテリアル. 147-157 (1996)

  • [文献書誌] M.Yada,M.Machida T.Kijima: "Synthesis and Deorganization of Aluminium-based Surfatant Mesophase with a Hexagonal Structure" Chemical Communications. 23. 769-770 (1996)

  • [文献書誌] T.Kijima,K.Sakoh M.Machida,M.Yada: "Intrcalation and Interlayer Amidation Properties of n-Alkylmonoamines for γ-Zirconium (Carboxyethyphosphonate Phospate" Dalton Transactions. (掲載予定). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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