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1997 年度 実績報告書

鋳型錯体の形成を利用したラジカル重合の立体制御

研究課題

研究課題/領域番号 08875183
研究機関名古屋大学

研究代表者

中野 環  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40227856)

キーワードラジカル重合 / ビニルピリジン / メタクリル酸2-ビリジルメチル / 立体規則性 / 配位 / イソタクチシチ- / オリゴマー / 粘土
研究概要

ビニルモノマーのラジカル重合の立体規制を目的として、まず、粘土(モンモリロナイト、サポナイト)と2-および4-ビニルピリジンの塩酸塩の錯体を形成させ、粘土の層間での重合を試みた。モンモリロナイト、サポナイトいずれを用いた場合にもモノマーの塩酸塩は効率よく粘土中に取り込まれた。錯体に紫外線照射して重合を試みたところ、2-5量体程度のオリゴマーが主に生成し高分子量の生成物は得られなかった。次に粘土に換えて、臭化マグネシウム、臭化リチウム、光学活性なメントキシマグネシウムブロミド、メントキシリチウムの存在下での2-および4-ビニルピリジンおよびメタクリル酸2-ピリジルメチルの重合について検討した。2-ビニルピリジンの重合の立体化学には金属塩の影響はほとんど見られなかったが、4-ビニルピリジンの場合には金属塩の存在により生成ポリマーのイソタクチック含量が増加する傾向が明確に見られた。これはモノマーおよび成長種のピリジル基に金属塩が配位した結果、モノマーおよび成長種が見掛け上嵩高くなったためと考えられる。ただし、光学活性錯体を用いても有意な不斉誘起は確認されなかった。メタクリル酸2-ピリジルメチルの重合でもリチウム塩、マグネシウム塩との錯体形成による重合の立体化学への影響が見られ、金属塩の存在によりイソタクチック選択性が向上し、シンジオタクチック選択性が低下する現象が観測された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tamaki Nakano. Kyoichi Taniguchi. Yoshio Okamoto: "Asymmetric Polymerization of Diphenyl-3-pyridylmeihyl Methacrylate Leading ot Optically Active Polymer with Helical Conformation and Chiral Recognition Ability of thc Polymer" Polymer Journal. 29(6). 540-544 (1997)

  • [文献書誌] Yoshio Okamoto, Tamaki Nakano, Shigeki Habaue, Kei Shiohara, Katsuhiro Maeda: "Synthesis and Chiral Recognition Ability of Helical Polymers" Journal of Macromolecular Science Part A: Pure and Applied Chemistry. A34(10). 1771-1783 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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