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1998 年度 実績報告書

植物由来の「がん抑制遺伝子ホモログ」の動物細胞における遺伝子発現系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 08876001
研究機関筑波大学

研究代表者

高柳 謙治  筑波大学, 農林学系, 教授 (20251019)

研究分担者 鈴木 徹  筑波大学, 農林学系, 講師 (10272155)
キーワードQM / 不定胚 / 転写因子 / Jun / タンパク質リン酸化 / PKC / 組換えタンパク質 / 植物
研究概要

ナスQMは、不定胚誘導時に特異的に発現する遺伝子産物の1つとして発見された。動物ではQMは転写因子c-Junと結合して転写を抑制することが報告されている。一方、植物におけるQMの機組については全くわかっていない。そこで、ナスQMを大腸菌で発現し,精製した組換え型ナスQMを、プロテインキナーゼA. PKC、MAPキナーゼ、カルモジュリンキナーゼ11(CamKII)、カゼインキナーゼII.cdc2キナーゼの6種の精製酵素によりin vitroでリン酸化したところ、PKCとCamKIIによりリン酸化を受けた。欠失体を作製して解析を行った結果,PKCではN末端側が、CamKIIではC末端側がリン酸化部位であると示唆された。PKCの活性化剤であるPMAを添加した植物培養細胞の粗抽出液によりリン酸化が促進されたことから、ナスQMはPKC類似キナーゼによりリン酸化を受けることが示唆された。さらに、バキュロウイルス発現系により、ナスQMの昆虫細胞内でのリン酸化を調べたところ、PKC阻害剤によりリン酸化が抑制され、PMAによりリン酸化が促進されたことから、in vivoにおいてもPKC類似キナーゼによりリン酸化を受けることが示唆された。
組換え型ラットc-Junを用いてウェストウェスタン法により調べたところ、ナスQMは動物のc-junとは結合しないことが示唆された。次に、植物培養細胞を35-Sを含むアミノ酸で代謝標識し、組換え型ナスQMとの結合実験を行ったところ、植物細胞由来の分子量21kDaの蛋白質と特異的に結合することが示唆された。動物細胞でのc-Junの存在については報告が無く,植物由来のQMは動物のQMとは異なる新規の機能を持つ可能性が示唆された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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