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1997 年度 実績報告書

イネのアントシアニン発現系をモデルとした遺伝子の組織特異的発現制御の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08876002
研究機関岡山大学

研究代表者

前川 雅彦  岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (00142703)

キーワードイネ / アントシアニン / 組織特異的発現制御 / 転写制御因子 / myc
研究概要

植物体のアントシアニン着色は,その組織特異性から組織特異性をもたらす機構のモデルとしてトウモロコシやキンギョソウで詳細に調べられ,その分子機構も明らかにされている.一方,イネでもアントシアニン着色は連鎖分析の最適なマーカーとして利用されてきたものの,その分子的解析は遅れていた.そこで,筆者は紫イネに係わる3種のPI遺伝子の準同質遺伝子型系統を育成し,そこから遺伝子単離を行い,アントシアニン着色に係わる組織特異性の分子的基礎を明らかにしようとした.まず,トウモロコシのB-PeruをプローブにしてPI^W型イネからcDNA,XT1,XT2,XT3およびXT4を単離した.これらの塩基配列を決定したところ,XT1はイネから既に単離されているRa遺伝子と配列が一致していた.他の3種のクローンについては既知の配列とは一致しなかった.また,ポジティブクローンの多くを占めていたXT2にはトウモロコシのR遺伝子ファミリーに特徴的なヘリックス-ループ-ヘリックス(HLH)構造にコンセンサスな配列が存在した.これらのことから,得られたcDNAはいずれもmyc様転写制御因子の可能性があり,アントシアニン着色に関与していることが推定された.次に,これらの遺伝子が実際にPl^W型イネで発現しているかを調べた.その結果,XT1とXT2は共に転写されていることが判明した.そこで,これらのcDNAの染色体上の位置を明らかにするために,マッピングを行った.その結果,XT1の多型性はPl^W型と連動していて,XT1がPl^W遺伝子であると推定された.さらに,XT2のマッピングを行ったところ,XT2もPl^W型およびXT1と連動していることが明らかとなった.このことは,XT2はXT1の極近傍に位置していることを示唆するもので,ここに転写制御因子群を形成している可能性があった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Maekawa,M.et al.: "Genic analysis of hybrid sterility caused by anther indehiscency betwe distantly related rice varieties." Euphytica. 94. 311-318 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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