イネの三染色体植物ならびに異種一染色体添加系統を用いて、Aゲノム(O.sativa)およびBゲノム(O.punctata)の特定染色体を染色体顕微切断法により抽出し、染色体特異的プローブを調整した後、GISH法を用いて体細胞染色体ならびに減数分裂太糸期染色体を識別することにより、イネ属近縁2種の核型の完全同定をめざすべく本研究計画を立案した。 当該年度においては、水稲品種日本晴の三染色体植物ならびに日本晴を遺伝的背景に持つO.punctata(W1514)の異種一染色体添加系統の自殖集団を育成し、異数体を選抜することを目的とした。三染色体植物ならびに異種一染色体添加系統の減数分裂第一中期核では3価染色体ならびに1価染色体が観察される点に着目して日本晴の8種類のトリソミックスとこれに対応する8種類のO.punctata(W1514)異種一染色体添加系統の選抜を行った。 また、これらの異種一染色体添加系統を用いてO.punctata全DNAをプローブとしたGISH法の減数分裂核への適用条件を検討した。
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