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1996 年度 実績報告書

シグナルペプチドを結合したDNAによるミトコンドリアの形質転換

研究課題

研究課題/領域番号 08876021
研究機関熊本工業大学

研究代表者

松岡 正佳  熊本工業大学, 工学部, 助教授 (10121667)

研究分担者 小川 隆平  熊本工業大学, 工学部, 教授 (40029244)
竹田 真敏  熊本工業大学, 工学部, 助教授 (00091835)
キーワードミトコンドリア / 形質転換 / シグナルペプチド / 酵母 / ミトコンドリアDNA
研究概要

ミトコンドリアのように2重膜に囲まれたオルガネラ内に存在するゲノムの遺伝子操作に有効な形質転換法の確立は現在まで困難であった。この研究では酵母Saccharomyces cerevisiaeのミトコンドリアに取り込まれるF1ATPaseのβサブユニットのN末端のターゲッティングシグナルペプチドとDNAを連結したペプチジルDNAを用いて、ミトコンドリア変異を相補するような形質転換実験を行なった。
宿主としてミトコンドリアDNAにコードされるATP6遺伝子の中に起こったフレームシフト変異(pho-1)、またはCOX2遺伝子の29bp欠失変異(cox2-13)をもつ酵母株を用いた。これらの変異を相補するDNA断片を野生型ミトコンドリアDNAを鋳型としてPCR法で増幅し、片方の5'末端にC6-アミノ基を導入した。精製したDNAと2種類の合成ペプチド(F1ATPaseβサブユニットの前駆体のN末端ペプチド32merまたは23merのC末端をシステインとしたもの)をそれぞれ架橋剤MBS(3-maleimido benzoic acid N-hydroxysuccinimide ester)によって縮合し、ハイブリッド分子を作成した。
これらのペプチジルDNA各0.2μgを上記酵母変異株のプロトプラストに添加してポリエチレングリコールによって融合処理を行い、酵母細胞内に取り込ませた。プロトプラストの再生をグリセロールを炭素源とする寒天培地中で行なったところ形質転換体2-5個が得られ、ペプチドを結合していないDNAを用いた対照実験では形質転換体は見られないことより有意な形質転換効率が得られた。さらに導入するDNAに部位特異的変異を付与した系での実験も行ない、形質転換体のミトコンドリアDNAを単離して解析を行なった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takeda,M.: "The terminal protein of the linear DNA plasmid pGKL2 shares the N-terminal domain of DNA polymerase in the plasmid." Yeast. 12. 241-246 (1996)

  • [文献書誌] Takeda,M.: "Gene organization of F1F0-ATPase complex in yeast Saccharomyces cerevisiae." Abstracts of 1996 Yeast Genetics and Molecular Biology Meeting. 187 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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