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1996 年度 実績報告書

ニワトリ肢芽形態形成におけるソニックヘッジホグ・レチノイン酸の機能

研究課題

研究課題/領域番号 08877002
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

小椋 利彦  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (60273851)

キーワード肢芽 / ソニックヘッジホグ / レチノイン酸 / ホメオボックス
研究概要

肢芽の前後軸の決定には、ソニックヘッジホグとレチノイン酸が重要であることがわかっているが、これらは肢芽後方からのシグナルであって、肢芽前方から前後軸の決定に関わるシグナリングセンターがあるかどうか、いまだに明確なデータは報告されていない。われわれは、本研究で興味深いニワトリ遺伝子を見い出した。この遺伝子はpaired typeのホメオボックスをもつ転写因子をコードしており、発生初期から肢芽前方でのみ発現している。発生が進行するにつれて肢芽後方にも弱く発現が認められるようになる。
もともと、肢芽前方にはソニックヘッジホグやレチノイン酸に拮抗する働きがあると考えられてきたが、われわれが今回クローン化した遺伝子は、このような機能をもつことが期待される。これを実証する目的でレチノイン酸を染み込ませたビーズを肢芽後方に植え込んだところ、この遺伝子の発現は、抑制された。さらに機能的な解析をするため、今後、ソニックヘッジホグ遺伝子を強静的に肢芽前方に発現させる実験を予定している。また、われわれの新規の遺伝子も肢芽後方に強制発現させることも考えている。現在、この実験のため、レトロウイルスの系を確立しようとしている。
また、この遺伝子がソニックヘッジホグやレチノイン酸に拮抗するものであるとすると、その突然変異は、多指症となることが考えられる。したがって、現在、マウスとヒトのGenomic cloneを単離しようと試み、いくつかのクローンを同定したところである。また、Genomic cloneには、この遺伝子のプロモーターが含まれているはずであり、いままでに肢芽後方に特異性をもつプロモーターは見い出されていないことから、この解析は興味深い。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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