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1996 年度 実績報告書

マクロファージの細胞内殺菌作用に関わるNF-IL6標的遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 08877061
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

審良 静男  兵庫医科大学, 医学部・生化学講座, 教授 (50192919)

キーワード転写因子 / マクロファージ / 細胞内殺菌作用 / リステリア / ノックアウトマウス / differential display
研究概要

我々のグループは、NF-IL6のin vivoでの機能を明らかにするために、ジーンターゲティング法を用いてNF-IL6欠損マウスを作製した。NF-IL6欠損マウスは、外見上正常で、SPF(specific pathogen free)環境下においては健康であった。ところが、Listeria monocytogenesを腹腔内投与したところ、正常マウスには全く影響を与えない500CFU(正常マウスのLD50は、1x10^6CFU)という少量の投与により、このマウスは全例死亡した。NF-IL6欠損マウスのマクロファージにおけるlisteria感染に影響を与える各種サイトカンの産生やNOや活性化酸素などの殺菌性分子の産生は正常であった。従来、活性化されたマクロファージによる細胞内寄生細菌の排除には、NOが必須と考えられてきたが、NF-IL6欠損マウスの結果は、NO以外にNF-IL6によって制御される感染防御システムの存在を明らかにした。本年は、NF-IL6欠損マウスと野生型マウス由来の腹腔マクロファージをLPS+interferonγによって刺激したのち、正常マウスのマクロファージでは誘導されるがNF-IL6欠損マクロファージでは誘導されてこない、いくつかのcDNA断片をdifferentila display法によって得た。今後、そのコードする遺伝子を単離し、それらの細胞内寄生細菌に対する生体防御機構における役割を検討していくつもりである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Minami,M.: "STAT3 activation is a critical step in gp130-mediated terminal differentiation and growth arrest of a myeloid cell line." Proc.Natl.Acad.Sci.,USA. 93. 3963-3966 (1996)

  • [文献書誌] Takeda,K.: "Essential role of STAT6 in IL-4 signalling." Nature. 380. 627-630 (1996)

  • [文献書誌] Shi,W.: "The genomic structure and chromosomal localization of the mouse STAT3 gene." Int.Immunol.8. 1205-1211 (1996)

  • [文献書誌] Takeda,K.: "Impaired IL-13-mediated functions of macrophages in STAT6-deficient mice." J.Immunol.157. 3220-3222 (1996)

  • [文献書誌] Stephanou,A.: "Interleukin 6 activates heat-shock protein 90b gene expression." Biochem.J.321. 103-106 (1997)

  • [文献書誌] Akira,S.: "NF-IL6 and NF-κB in cytokine gene regulation." Advances in Immunology. (in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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