研究概要 |
1,災害スコア:日本における、過去明治時代より約129年間における死亡者を伴う地震をすべてコンピューター入力した。これを地震の規模、震源地からの距離、津波、火災の合併、死傷者数、倒壊家屋数など全て入力した。現在、上記データーから負傷者数は、志望者数の約11倍いることが判明した。時代と共に、建物の構造が異なり、人口構成も変化しており、一概にスコアリングが困難であり、現在、上記データーを元に、災害スコアを作成すべく解析を行っているところである。2,災害マニュアル:日本国内の各地域中核病院の災害マニュアルの入手を行っているところである。さらに、アメリカのメイヨ-病院等の災害マニュアルの入手を行った。これを元に、日本医科大学附属千葉北総病院の災害マニュアル草案を作成した。阪神大震災の教訓から従来のマニュアルの欠点として、(1)災害時にすぐに活用できない(2)フローチャート化されていない(3)災害時チェックリストがない(4)患者の流れが計算されていない(5)災害の種類別の対策がなされていない(6)自らの病院の被災の有無についての場合わけがなされていない(7)トリア-ジ、ボランティア等の方法の未確立等が認められた。2回の防災訓練を、この新しく作成したマニュアルの下に施行した。これに伴い再度種々の問題が発生したためこれを考慮しつつ、新たなマニュアル作成を次年度は行う予定である。
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