研究課題/領域番号 |
08877073
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
二塚 信 熊本大学, 医学部, 教授 (80040195)
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研究分担者 |
前田 節雄 近畿大学, 理工学部, 助教授 (70122108)
永野 恵 熊本大学, 医学部, 助手 (10136723)
宮北 隆志 熊本大学, 医学部, 講師 (50112404)
稲岡 司 熊本大学, 医学部, 講師 (60176386)
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キーワード | 騒音 / 全身振動 / 手腕振動 / 農業機械 / 物理的特性 |
研究概要 |
近年農業の機械化が急速に進展し、稲作を中心に乗用型農業機械が普及している。これら農業機械の騒音や振動の農業従事者に対する健康影響を検討するための第一段階として、稲・麦作に汎用されている乗用型農業機械9種について、稼動時の騒音及び振動(座席・ハンドル)の測定を行った。測定機種はコンバイン(3種)、トラクター(2種)、田植機(2種)、運搬車及び乗用型管理機である。騒音は機械操作者の周辺にて普通騒音計及びオクターブフィルターユニットとしてRION(NA-20)(NX-01)を用い、各周波数域で測定した。座席振動はB&K2635型振動計及びB&K4332型ピックアップを用いてISO2631(1987)により測定した。測定はアイドリング、一般道路走行、圃場移動(実稼動)の条件で行った。 実稼動時の乗用機械の騒音レベルは、コンバイン2機種が1,000及び2,000Hzにおいて曝露60分、120分の許容基準(日本産業衛生学会)を上回ってした。座席振動は周波数荷重加速度実効値でみると、コンバイン、トラクター、運搬車は疲労、作業能力減退境界FDP Limitsがそれぞれ2時間、1.8時間、2時間など、1日の稼動時間に制限が必要なレベルであった。一般の稲・麦作農家では乗用型機械の実稼動時間は概して少ない(例えばトラクターでは41日間)が、一部の地域では大規模なアグリコントラクターが専業的に作業を請け負う形態が広がりつつあり、特にこれらの専属オペレーターなどでは騒音、振動の健康リスクを評価し、予防対策を講じる必要がある。
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