研究課題/領域番号 |
08877098
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
百田 龍輔 岡山大学, 医学部, 助手 (80263557)
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研究分担者 |
吉岡 秀克 岡山大学, 医学部, 助教授 (00222430)
大橋 俊孝 岡山大学, 医学部, 助手 (50194262)
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キーワード | コラーゲン / 遺伝子発現 / 基底膜 / 細胞外マトリックス |
研究概要 |
今年度、我々の研究は以下のような進展が見られた 1)IV型コラーゲンα4遺伝子転写産物の発現について IV型コラーゲンα4の遺伝子転写産物に関して、我々のこれまでの結果から第1エキソンの異なる2つの転写産物(1と1')が存在することがわかっているが、Northern blot法と定量的RT-PCR法によって、これらの転写産物をそれぞれ独立に検出する系を確立することに成功した。 これによりIV型コラーゲンα4遺伝子転写産物の発現について、以下のような知見を得た。 i)2つの転写産物は、基底膜に富む様々な組織において発現している。 上皮細胞由来の細胞株、基底膜を多く含む組織中で発現が見られた。中でも特に発現が顕著なのは、肺胞の上皮細胞由来の細胞株であった。 ii)競争的PCR法により転写産物1と1'の転写産物の発現の差について比較を行ったところ、ある種の細胞についてこれらの発現量に100倍もの差が見られた。 こうした発現の差が、組織特異的プロモーターによるものと考え、更に検討を重ねている。 2)レポーター遺伝子による、IV型コラーゲンα4遺伝子のプロモーター領域の解析 α4の転写産物1と1'のそれぞれのプロモーターの活性を見るためのレポーター遺伝子の設計と作製を行った。当初の計画であるルシフェラーゼ遺伝子を用いた測定に先立ち、CAT遺伝子による解析も進行中である。エキソン1'、エキソン1それぞれの上流の2kbをカバーするゲノム断片をCAT遺伝子につないだコンストラクトを作製した。このコンストラクトに基づき、さらに他のコラーゲン遺伝子の例でも見られるようなイントロン1内の転写調節配列の存在の可能性も含めて、数種類のコンストラクトを現在作成中である。
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