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1996 年度 実績報告書

心筋細胞への経冠動脈的遺伝子導入:SRCa^<2+> ATPASE 遺伝子及び変異ミオシン遺伝子の導入・発現の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08877108
研究機関東京大学

研究代表者

青柳 昭彦  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10251240)

研究分担者 百村 伸一  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10190985)
杉浦 清了  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10272551)
キーワード遺伝子導入 / 遺伝子治療 / 心不全 / 筋小胞体Ca^<2+>ATPase / アデノウィルスベクター / 膜融合リポソーム
研究概要

1.左室心筋への直接注入によるin vivo遺伝子導入
強力なviral promoterを持つpSV-β galactosidase geneを封入した膜融合リポソーム250μlを家兎の左室心筋内に麻酔・開胸下に27ゲージの注射針を介して注入し、遺伝子導入を行った。1週間後に心臓を摘出し短軸方向の左室心筋切片に対し組織β galactosidase assayを行った。注入部位に一致したβ galactosidase活性、すなわち青染を認めた。
2.Dispatchカテーテルによる経皮経冠動脈的遺伝子導入:蛍光マイクロスフェア-による評価
麻酔下に家兎の右頚動脈を露出し拡張時外径4mmのDispatchカテーテル(冠動脈壁内薬物注入用のカテーテル)を大動脈弁部まで進め、その薬品注入用ルーメンから0.5mlの蛍光マイクロスフェア-を注入した。左室心筋、肝臓を摘出し組織内の蛍光を測定した。その結果、左室心筋への注入流量は肝臓の19.0倍であった。この値は蛍光マイクロスフェア-を左室内腔に注入した場合の2.3倍であり、本法により準選択的に冠動脈内薬物注入が可能であると判断した。現在pSV-β galactosidase gene注入による導入を行っている。
3、心膜腔内への注入、留置によるin vivo遺伝子導入
上記の経冠動脈法による遺伝子導入は、効率が低い可能性も予想される。やはり臨床応用を考慮し得る次善の方法として、心膜腔内への注入も検討している。麻酔下に家兎を開胸し、直視下に心膜腔内27ゲージ注射針を介してpSV-β galactosidase geneを封入した膜融合リポソーム250μlを注入し閉胸した。1週間後に上記のごとく組織β galactosidase assayを行ったところ、心外膜側に広範囲にわたるβ galactosidase活性すなわち青染を認め、本方法による遺伝子導入が可能なことを確認した。現在、他のvectorとしてadenovirus vector, AdCa lacZを調整中である。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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