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1996 年度 実績報告書

遺伝子導入を用いたin vivo不整脈モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 08877117
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

新村 健  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70206332)

研究分担者 児玉 博明  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70225457)
石川 士郎  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90193276)
福田 恵一  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20199227)
キーワードHVJ-リポゾーム / 不整脈モデル
研究概要

平成8年度はHVJウィルスを用いた遺伝子導入法を作製することを目的とし、以下の実験を行った。
実験計画
1)リポゾーム膜の作製
ロータリーエバポレーターを用いてリン脂質、コレステロール等によりリポソーム膜を作製する。調製したHVJウィルス蛋白およびコントロール遺伝子としてまずルシフェラーゼ遺伝子とを混合しミセルを形成させる。
2)心臓への遺伝子導入
SDラットを麻酔下にて開胸し拍動心へシリンジを用いて直接心筋へHVJ-リポゾームを注入する。一旦閉胸し48時間から72時間後に心臓を取り出し、コントロール遺伝子としてまずルシフェラーゼ遺伝子を導入し、ルシフェラーゼ活性を測定することにより心筋遺伝子導入の有無を検討する。
結果
われわれはHVJ-リポゾームの作製に成功し、心筋に著明なルシフェラーゼ活性を認めた。
まとめ
ルシフェラーゼ遺伝子は心筋細胞に発現されており、生体内心臓遺伝子導入が可能であることが明らかとなった。現在、生体臓器への遺伝子導入に用いられるベクターはHVJ-ルポゾーム以外に、(1)レトロウイルスベクター、(2)アデノウイルスベクター、(3)リポソームなどがある。(1)は分裂する細胞にはよくDNAを導入可能であるが分裂しない心筋細胞でのDNAの発現は困難である。また発癌の危険性もある。(2)は分裂しない心筋細胞へもDNAを導入・発現できるがその遺伝子導入効率は低い。また細胞障害性を有することも問題となる。(3)は心筋細胞への遺伝子導入効率は非常に低い。これらの遺伝子導入法に比べHVJ-リポソーム法は心筋細胞には細胞障害性が低く高効率な遺伝子導入法であると考えられる。今後、我々はこの方法を用いて生体内の心臓の生理機能を分子レベルで解析していきたい。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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