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1996 年度 実績報告書

腸管におけるアポB-100の存在の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08877152
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

田中 明  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (70171733)

研究分担者 田村 倫朗  東京医科歯科大学, 医学部, 医員
小林 靖  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70225548)
キーワードアポタンパクB100 / mRNA edlting / 免疫組織染色 / ドットブロット / 腺管分離法
研究概要

リポタンパクを構成する重要なタンパクであるアポB100ならびにアポB48は同一の遺伝子にコードされmRNA editingという転写レベルでの非常にユニークな制御を受けて発現していることが知られている.このうち食餌性のリポタンパクにはあぽB48が含まれ,小腸特に空腸で発現していることが知られている.しかし他の種において小腸上皮においてのアポB100の発現が報告されており,我々はヒト小腸での発現の検討ならびにその意義についての解析を進めている.そこでまずヒト小腸でのアポB100の発現を検討するための(1)免疫組織学的(2)分子生物学的解析を行った.
1.免疫組織染色による小腸におけるアポB-100の存在の確認
食道,胃,小腸,大腸,肝臓の手術摘出標本を材料として用い,抗アポB-100モノクローナル抗体(アポB48は認識しない)を用いてSAB法(ストレプトアビジン-ビオチン法)にて免疫組織染色を施行した.その結果小腸特に空腸上皮細胞の核上部,及び陽性対象である肝細胞内に染色像が認められ,食道,胃,大腸においては染色像が認められなかった.これらの結果は空腸におけるアポB-100の存在を示唆するものと考えられる.
2.ドットブロットによる小腸におけるアポB-100の発現の確認
空腸手術摘出標本よりハンクス液を用いた腺管分離法にて空腸上皮細胞を単離した.次にグアニジン法にてRNAを抽出し,ランダムプライマーにてcDNAにした後,PCR法にてアポB100遺伝子中のmRNA editing部位をはさむ部分を特異的に増幅した.同様の方法でHepG2 cellからもcDNAを得た.一方アポB100,アポB48遺伝子を持つプラスミドをコントロールとして用いた.これらを用いアポB48ならびにアポB100を特異的に認識するラベルしたオリゴDNAプローブを用いドットブロットを行った.その結果小腸上皮ではアポB48のみならずアポB100mRNAも発現していることがわかった.
今後小腸におけるアポB100の意義特に食餌由来の脂質輸送との関係について検討する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tamura M.Tanaka A et al.: "Presence of Apoliporotein B-100 in Human Infestine Epithelial Cells." N,Y.Academy of Sciences. (発表予定).

  • [文献書誌] 田村偏朗,田中 明ほか: "ヒト空腸上皮細胞におけるアポB-100の存在" 動脈硬化. 24. 313- (1996)

  • [文献書誌] 田中 明: "超低比重リポ蛋白(VLDL)" 現代医療. 28. 1675-1678 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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