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1996 年度 実績報告書

脳血管壁への遺伝子導入,遺伝子レベルでの脳血管攣縮阻止の試み

研究課題

研究課題/領域番号 08877189
研究機関岡山大学

研究代表者

浅利 正二  岡山大学, 医学部, 助教授 (40175857)

研究分担者 二宮 善文  岡山大学, 医学部, 教授 (70126241)
富田 享  岡山大学, 医学部, 助手 (90237115)
伊達 勲  岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (70236785)
松本 健五  岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (10190521)
キーワードクモ膜下出血 / 脳血管攣縮 / 遺伝子治療
研究概要

今までに我々は、ネコくも膜下出血モデル用いたin situハイブリダイゼーション法の確立、およびエンドセリンmRNAアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた脳血管攣縮の実験的治療などを行い、その成果を報告してきた。本年度は、まずin situハイブリダイゼーション法によるmRNAの細胞内での発現およびその局在を明らかにした。すなわちヒトエンドセリン-1のcDNAをテンプレートとして^<35>SでラベリングしたRNAプローブを用い、サルくも膜下出血モデルでの潅流固定後の脳底動脈壁におけるエンドセリンmRNAの発現を観察した。攣縮脳底動脈では、平滑筋細胞、内皮細胞ともに発現を認め、やや内皮細胞に発現が強いことなどが明らかになった。また、今年度はこれらの実験に加え、pCAGGSプラスミドにリバースにヒトエンドセリンcDNAを組み込みcationic liposomeとcomplexとし、サルのくも膜下出血モデルの脳槽に注入し脳底動脈に血腫側から遺伝子を導入するなどといった、脳血管攣縮の実験的治療を目的とした抑制遺伝子導入実験も行われており、一部報告している。さらに、ウサギくも膜下出血モデルを用いた実験では、転写因子であるNFkBと結合配列をもつ"おとり核酸"をcationic liposomeと混合し脳槽内に注入し良好な血管攣縮抑制効果を得たことから、間もなくこれらの結果を報告する予定である。以上の実験を踏まえ、これらの攣縮抑制因子をくも膜下出血時の脳動脈に効率よく導入するために、血液存在下での培養平滑筋細胞を用いたcationic liposome,adenovirus,HVJ liposomeなどのベクターによる遺伝子導入効率実験も検討中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小野田恵介: "Inhibition of vascular contraction by intracisternal administration of preproendothelin-1 mRNA antisense oligo DNA in a rat experimental vasospasm model" Journal of Neurosurgery. 85. 846-852 (1996)

  • [文献書誌] 小野田恵介: "Role of Extracellular matrix in experimental vasospasm;Inhibitory effect of antisease oligucleotide on collagen induction" Stroke. 27. 2102-2109 (1996)

  • [文献書誌] 小野成紀: "ラットくも膜下出血後の攣縮脳底動脈における転写因子発現の経時的変化について" Proc.Spasm.Symp.vol.12. (in press).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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