研究概要 |
1)In-vitroにおける分離ラット肝細胞へのthimidine kinase-adenovirusの感染とganciclovirの投与 分離ラット肝細胞へthimidine kinase-adenovirusを感染させ,PCRにて感染高率を検索したが,Lac-Z-adenovirusの感染高率(約95%)とほぼ同程度の遺伝子発現が認められた.Hygromycin resistance geneの同時導入にてselectionを行った後,ganciclovirの投与を行いganciclovirの投与濃度と投与後生存肝細胞数に負の相関を認めた. 2)正常肝細胞へのthimidine kinase-adenovirusの感染とganciclovirの投与 In-viroにて得られた結果をもとに無血的肝灌流法にてthimidine kinase遺伝子を肝細胞に導入後,ganciclovirを腹腔内投与し,肝逸脱酵素,病理組織所見を検索したがthimidine kinaseとganciclovirの自殺遺伝子システムはin-vivoでは機能していなかった. 3)リピオドール加培地によるadenovirusの肝細胞への感染高率 Lac-Z-adenovirusをヒトHep2細胞にリピオドール投与下に感染させたところ,投与なしの状態の約60%しか感染高率が得られなかった. 4)今後の課題 1-In-vivoにおけるthimidine kinaseとganciclovirの自殺遺伝子システム,とくにganciclovirの投与方法,濃度の再検討. 2-リピオドール加培地によるadenovirusの肝細胞への感染高率,とくにリピオドールとadenovirusの生物学的interactionの検討
|