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1997 年度 実績報告書

新しいレセプターチロシンキナーゼDDRの生物学的意義について

研究課題

研究課題/領域番号 08877217
研究機関北海道大学

研究代表者

澤村 豊  北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (10235476)

研究分担者 多田 光宏  北海道大学, 医学部附属病院, 医員
キーワードbrain astrocyte / discoldin domain receptor / protein tyrosine kinase3 / p53 / genomic structure / promoter / p53-binding site
研究概要

放射線にて起こるDNA damageにより脳のastrocyteに発現が誘導されることが判明した新しいレセプターチロシンキナーゼDDR(discoidin domain receptor;Ptk-3)の機能を探る目的で,我々がまずこの遺伝子のgenomic structureを全長にわたりsequenceすることにより明かにすることを試みた.全長12,010bの塩基配列を決定し,これをGen Bankに登録した(U48705).この遺伝子は15のexonと14のintronからなることが判明した.染色体上の座位を決定するために,radiation hybrid mappingを行いD6478から2.33cRの距離にあることが判明した.これは6p21.3の物理的位置に相当する.この遺伝子のpromoter領域の解析により,p53結合コンセンサスがあることが判明した.これは放射線にてこの遺伝子が発現される機序にp53が関与することを示唆している.そこで我々はp53にてDDRの発現誘導が起こるかどうかをAdnovirusを用いた細胞へのp53遺伝子導入でみた.この結果,p53によりDDRの発現誘導が起こり,放射線照射によりまずp53が誘導されることにより,二次的にDDR誘導が起こることが判明した.これらの結果は既に論文として発表した(FEBS Lett vol.398).
現在我々は,DDRの生物学的機能を知るための実験としてAdenovirusによるp53遺伝子導入によりDDRが発現するヒトglioma細胞株を検索し,DDRの発現の有無により細胞株の腫瘍形質がどうことなるか,さらにDDRのantisense oligoによりDDR発現をブロックした際にどのように腫瘍形質が影響を受けるかを検討中である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sakuma S: "Receptor tyrosine kinase DDR is up-regulated by p53 protein." FEBS Letters. 398. 165-169 (1996)

  • [文献書誌] 多田光宏: "グリオーマ発癌の分子機構" 脳と神経. 49. 228-238 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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