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1997 年度 実績報告書

Cortical dysplasiaモデルマウス作出法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 08877222
研究機関島根医科大学

研究代表者

八田 稔久  島根医科大学, 医学部, 助手 (20238025)

キーワード子宮外発生法 / cortical dysplasia / 大脳皮質 / RGDペプチド / 細胞移動 / マウス / 発生 / 細胞接着分子
研究概要

RGDペプチドは細胞接着においてインテグリンのligandとして機能することが知られている。マウス子宮外発生法を応用し、合成RGDペプチドをマウス胎児側脳室内に注入することにより、神経上皮細胞の移動抑制が原因と考えられる終脳皮質の低形成が誘発されることをこれまでに見いだしている。そのような胎児を組織学的に検索し、神経上皮細胞の移動障害と大脳皮質形成およびcortical dysplasiaとの関連に注目して検討を行った。即ち、マウスE13胎児(vp=EO)側脳室に2μgのRGDペプチドを注入し、E18に組織学的検索を行った。その結果、大脳皮質にうねり状の不整を呈した個体が注入胎児中57%(n=7)に認められた。対照群としてPBSを注入された胎児においてはこのうねり状不整を伴う大脳皮質を有する個体は観察されなかった。また、E15において終脳における細胞構築に関して検討したところ、cortical plateおよびintermediate zoneにおける細胞密度がRGDペプチド投与群において有為に低値を示した。また、ventricular zoneにおける細胞密度にはRGD投与群と対照群の間で有意な差は認められなかったが、mitotic indexに関しては、RGDペプチド投与群で低値を示した。
以上の結果より、RGDペプチドにより一定の割合でpolymicrogyri様の大脳皮質形成障害が誘発され、いわゆるcortical dysplasiaのモデルとなりうることが示唆された。また、その機序としては、神経細胞の移動障害のみならず、神経上皮細胞における細胞分裂抑制の関与も示唆された。この点に関しては、神経管内における細胞分裂は細胞移動と連動しているため、今後より詳細な検討が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Hatta: "In vivo analysis of RGD-sequence dependent cortical histogenesis in mouse telencephalon." Shimane J.Med.Sci. 14. 1-6 (1996)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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