研究概要 |
粒子径150および200ミクロンのマイクロキャリーアを造影剤に混和し、ゲルビーズとしたものを各々成犬の腎動脈内に挿入したマイクロカテーテルより注入し腎動脈を塞栓し、臨床応用に必要な項目を検討した。 1、各々の粒子径に応じた大きさの血管の閉塞をきたしていることが組織学的検討にて確認された。 2、腎動脈を塞栓した後、亜急性期(2週間後)および慢性期(8週間後)に腎動脈撮影を施行したが、何れの時期においても再開通は認められなかった。 3、急性期、亜急性期、慢性期の腎臓の切片を作製し、Hematooxylin & eosin,elastica-van Gieson,ギムザ染色したが、弾性板の断裂などの血管壁の損傷は認められず、血管壁内への炎症細胞の出現も認められなかった。 以上の結果より我々の開発したマイクロキャリーアは粒子塞栓物質として臨床応用が可能であることが判明した。
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