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1996 年度 実績報告書

骨膜移植による関節軟骨のBiological resurfacingに関する研究 -プロテオグリカン分子の軟骨分化促進作用について-

研究課題

研究課題/領域番号 08877236
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

蔡 詩岳  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80183359)

研究分担者 北村 淳  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40234273)
キーワードbiological resurfacing / 軟骨修復 / プロテオグリカン
研究概要

近年、未分化細胞が軟骨組織へと分化してゆく過程において、プロテオグリカン分子が重要な役割を演ずることが明らかにされている。そこで、本研究では、我々が、すでに臨床応用している骨膜移植による軟骨修復術に際し、プロテオグリカンによる前処置が硝子軟骨の形成を促進するか否かについて、以下の様に検討した。
1.家兎の関節軟骨からII型コラーゲンを、皮膚からI型コラーゲンを分離・精製し、これらをラットに免役することにより各抗体を作製した。
2.家兎の関節軟骨よりプロテオグリカンを分離・精製し、プロテオグリカン溶液を調整した。
3.家兎の関節腔内に、脛骨より採取した5×10mmの骨膜を二つ折りにして移植した。この際、骨膜をプロテオグリカン溶液に数分間浸した後に移植したものを実験群とし、無処置のものを対照群とした。
4.移植後1,2,3週で骨膜移植部分から修復組織を採取し、組織学的ならびに免疫組織学的に検索した。その結果、術後2-3週で、修復組織はII型コラーゲンを合成する硝子軟骨様組織で置換されていたが、実験群と対照群では有意な差異は認められなかった。これらのことから、単に移植骨膜をプロテオグリカン溶液に5〜10分間浸透するだけでは、骨膜の未分化細胞から硝子軟骨組織への誘導を促進することはできないことが判明した。
したがって、平成9年度は、骨膜移植後に更にプロテオグリカン溶液を膝関節腔内に数回注入したり、プロテオグリカン溶液単独ではなく、細胞外基質の他の重要な構成要素であるヒアルロン酸とともに前処置し、軟骨誘導を促進する方策について検討する。

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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