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1996 年度 実績報告書

麻酔・手術侵襲の客観的指標としての細胞アポトーシス測定の有用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08877242
研究機関大分医科大学

研究代表者

岩坂 日出男  大分医科大学, 医学部, 講師 (90175216)

研究分担者 伊東 浩司  大分医科大学, 医学部, 助手 (30253793)
キーワード手術侵襲 / 敗血症 / アポトーシス / sFas / NMP / 帯状疱疹
研究概要

アポトーシスは遺伝子にプログラムされた細胞死として知られ“プログラム細胞死"と考えられている。多くの病理的要因や生理的現象にもみられ、生命現象に必須な“生理的細胞死"として重要な役割を果たしている。手術などの侵襲が生体のアポトーシスにどのような影響を与えるかについての報告はされていない。われわれは心臓手術侵襲、敗血症、帯状疱疹などのストレスが生体のアポトーシスへ及ぼす影響について可溶性Fas(sFas)と核マトリックスタンパク質(NMP)の変化を見ることで検討した。さらにインターロイキン6(IL6)などのサイトカインと関係についても検討した。心臓手術患者の術前値を正常値とみなすとsFasは1.13±0.16U/ml,NMPは測定値未満、心臓手術術後ではsFas3.59±0.28,NMP24.58±10.6U/mlと有意に高値を示した。敗血症患者ではsFas2.57±0.61と増加傾向を示しNMPは測定値未満であった。心臓手術患者では手術直後にsFasの上昇が見られ術後徐々に低下してくることが判明した。これより心臓手術侵襲によりアポトーシスは促進され、侵襲程度も表す可能性が示唆された。コルチゾールとsFasの間には相関係数0.691,p<0.011の良い相関が得られた。しかしIL6,IL8とsFasの間の相関係数はそれぞれ0.22,0.15と有意な相関関係は認められなかった。敗血症患者では内分泌・サイトカインネットワークが密接に関係し、活性化されていることが判明した。
帯状疱疹の発症早期の患者では治療経過による sFasの変動は認めずアポトーシスへの影響は少ないと考えられた。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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