研究課題/領域番号 |
08877331
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研究機関 | 宮崎医科大学 |
研究代表者 |
山口 忠敏 宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80037598)
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研究分担者 |
松本 茂信 東京都老人総合研究所, 老人科学技術研究系アイソトープ部門, 研究員 (70073038)
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キーワード | dihydropyrazine / DNA-strand scission / plasmid pBR322 / cupric ion |
研究概要 |
D-glucosamineのDNA鎖切断作用を検討する途上、これまでに、その切断作用の本体はD-glucosamineが変化して生成するdihydropyrazine体であることが強く示唆される実験結果を得ている。したがって、その活性本体がdihydropyrazine体であることを確定するために、dihydropyrazine骨格を有する化合物を合成し、その合成化合物について切断活性能を検討した。その結果、構造と活性能に相関を認めた。すなわち、dihydropyrazine環にDNA鎖を切断する能力があること、その環内の電子密度を高める置換基の導入によって活性が上昇することが明らかとなった。また、Cu^<2+>イオンの添加による切断能の上昇は、Cu^<2+>イオンの酸化作用(dihydropyrazine環よりの電子の引き抜き)により、cation radicalを生じ、これがDNA鎖を攻撃して、切断が進行することが推定される結果を得た。 今後は、切断反応系内でのradical ionの検出を検討し、reactive speciesを確定して切断反応機構の解明を目指す。
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