(1)神経突起形成をin vitroの系で促進するコンドロイチン硫酸/デルマタン硫酸鎖に対する特異的単クローン抗体473HDと抗原活性を有している軟骨コンドロイチン硫酸プロテオグリカンを用いて、ELISA inhibition assayの系を確立した(未発表)。 (2)サメ軟骨からプロテアーゼによる消化で調製したペプチドグリカンから、特異的単クローン抗体473HDを結合させた抗体カラムによるアフィニテイークロマトフラフィーによって、活性糖鎖画分を単離し、化学組成の特徴を明らかにするとともに、結合のより強い画分ほど突起形成促進活性が強いことを明かにした(未発表)。 (3)牛肝臓およびアフリカツメガエルの尾芽胚から調製したヘパラン硫酸標品について、塩基性繊維芽細胞増殖因子、フォリスタチン、ミッドカインなどの細胞増殖調節因子との特異的結合活性を示した(未発表)。 (4)カブトガニ軟骨のコンドロイチン硫酸Kから種々の硫酸化四糖、五糖、六糖、七糖断片を単離し、構造決定に成功した。それらはグルクロン酸-3-硫酸をもつものや、フドロイチナーゼとヒアルロニダーゼの基質特異性を明かにした(論文)。 (5)上記の硫酸化オリゴ糖を基質として、コンドロイチン硫酸の生合成に関与するβ-GalNAc転移酵素の基質特異性も明かにした(論文)。
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