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1997 年度 実績報告書

日常生活動作が胎児心機能に及ぼす影響の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08877360
研究機関広島大学

研究代表者

野口 恭子  広島大学, 医学部, 助手 (00263674)

研究分担者 石井 トク  広島大学, 医学部, 教授 (10151325)
キーワード胎児 / 心拍数 / 妊婦の姿勢 / 音響刺激
研究概要

今年度は母体の姿勢変換と胎児への音響刺激の2条件を設定し、妊娠37〜40週の正常妊婦を対象に母体と胎児の瞬時心拍数を同時に記録した。瞬時心拍数記録から母児の平均心拍数・基準心拍数・心拍数の一過性変化(振幅・加速・減速)を求め、比較検討した。
1.母体の姿勢変換:母体の姿勢変換は仰臥位から左側臥位と仰臥位から座位に設定し、妊婦25名を対象とした。母体の姿勢を仰臥位から座位あるいは左側臥位に変換するといずれも母体の平均心拍数は減少し、左側臥位時に母体心拍数は最も低値を示した。母体と胎児の基準心拍数は母体の姿勢変換によって同じ変化傾向を示したが、その変化率は胎児より母体のほうが高率であった。心拍数の一過性変化の出現は母体と胎児が独立しており、一過性変化の加速は母体と胎児が同様の値を示し、振幅と減速は常に胎児が母体より高値を示したが、母児ともに心拍数の一過性変化に母体の姿勢による有意差は認められなかった。
2.胎児への音響刺激:妊婦8名を対象に、胎児のbehavioral stateがactive stateからinactive stateへ変化してから5分後に2分間の音楽を5分間隔で3回にわたって母体腹壁から胎児のみに聴かせた。音響刺激前のinactive stateを基準として刺激中、刺激間隙の6区間を比較すると母体心拍数は区間による有意差は認められなかった。一方、胎児の平均心拍数は2回目の音響刺激以降で有意に増加し、それ以降胎児心拍数の増加が継続した。音響刺激時の胎児心拍数の一過性変化は胎児がavtive stateにおける胎児心拍数の一過性変化と同様であり、胎児への音響刺激により胎児のbehavioral stateが変化したことが示唆された。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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