平成8年度の実施は下記の通りである。 1.周産期における保健・医療・福祉システム、出生前診断のケアについて、過去10年間の研究報告および雑誌への投稿記事を分析した。 2.出生前診断のプロセスにおけるhigh risk妊産婦の心理体験を面接調査した。 (1)出生前診断を受けるか否かの意志決定の場面(羊水検査のためのカウンセリング)に参加し、妊婦とその家族37ケースからの話しを聞いた。 (2)胎児異常の診断から障害児の出生後1年以内にある妊産婦および母親7ケースを追跡調査中である。 3.ケース検討会(「骨形成障害をもつ在宅療養児のサポートについて」)を実施した。 研究対象である骨形成不全の児の退院にむけてのサポートについて、担当医師、褥婦棟・新生児室の看護スタッフ、地域の保健婦を交えてミーティングをおこなった。 4.看護者のための学習会を開催した。 (1)研究協力者4名と共に、心身障害児総合医療センター(東京都板橋区)を見学し、センター職員とのディスカッションをおこなった。 (2)人間関係などコミニュケーション技術の向上のために、専門家(臨床心理士、認定カウンセラ-を招いて、研究協力者を対象に2回のワークをおこなった。参加者の延べ人数は75名であった。
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