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1996 年度 実績報告書

運動が関節の形成に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 08878016
研究機関島根医科大学

研究代表者

木原 勇夫  島根医科大学, 医学部, 助手 (20116396)

キーワード胎動 / 股関節 / 胎児手術
研究概要

今年度は、妊娠16日目のラット胎児の後肢を固定するための胎児手術法を確立することを目的に研究を行った。
成獣雌ウィスターラットを用い、雄ラットと交尾後、股関節腔の形成が始まる妊娠16日目に胎児手術を行った。妊娠ラットを50mg/kg・体重のペントバルビタールにて麻酔を行い、子宮切開を容易にする目的で、子宮弛緩薬である塩酸リトドリンを0.2mg/匹投与した。実体顕微鏡下にて、子宮壁を切開し、羊膜越しにラット胎児を確認した後、後肢を羊膜に眼科用9-0デキソン糸を用いて固定した。また、手術によって羊水が漏出すると、羊膜が胎児に付着し発生を妨げることが分かった為、吸収性局所止血剤であるアビデンを用いて操作によってできた羊膜の穴を閉じた。胎児手術終了後腹壁を縫合し、胎児が腹膜等に癒着するのを防ぐため、ハンクス液を腹腔内に注入した。この方法にて、母獣当たり4匹手術を行い、妊娠18日目に帝王切開にて取り出すと、2〜3匹の生存胎児を得ることができるようになった。妊娠22日目の帝王切開では、1〜2匹の生存胎児を得ることができた。さらに本法を用いて、股関節形成への影響についての実験を開始した。手術後2日目である妊娠18日目に取り出し固定した胎児後肢の大腿骨骨頭は、正常発生の妊娠18日目のそれと比較し、大きさに差は認められなかったが、骨頭表面の膠原線維の走行など構造に差が認められた。現在、正常発生の胎児ラットの股関節とより詳細に比較検討中である。また、妊娠22日目に帝王切開にて手術胎児を取り出し、生後固定が無くなってからの股関節の形態変化についても検討を行っている。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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