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1997 年度 実績報告書

D-乳酸を含む新しいエネルギー獲得経路とその生理的意義

研究課題

研究課題/領域番号 08878099
研究機関岡山大学

研究代表者

大森 晋爾  岡山大学, 薬学部, 教授 (10032872)

研究分担者 大塚 正人  岡山大学, 薬学部, 助手 (30243489)
坪井 誠二  岡山大学, 薬学部, 助教授 (50172052)
キーワードD-乳酸 / メチルグリオキサール / タコ / 脱水素酵素 / グリオキサラーゼ / スレオニン / 1,2-プロパンジオール / 鳥類
研究概要

(1)L-又はD-乳酸はラット肝でアセトアルデヒドに切断されていることがわかった。
(2)メチルグリオキサールは1,2-プロパンジオールに代謝されていることがわかった。従ってこの定量法が必要となり、これをほぼ確立した。その方法はH・(CF_2)_4・CO・CIによりエステル化をしてECD付きガスクロマトグラフで定量するものである。
(3)D-乳酸脱水素酸素(D-LDH)のクローニング:マダコのD-LDHのサブクローニングを3'-RACE法により行った。現在までに518bpが解明されたが、これは予想されるmRNAの約1/3に相当すると思われる。このフラグメントは、今まで知られているL-LDHとの類似性はなく、意外にも原核生物である大腸菌のD-LDHや、植物と酵母類ですでに解明されている2-ハイドロキシ酸脱水素酵素ファミリーとの類似性があった。
(4)従来まで、哺乳動物ではスレオニン代謝に関与する主要な酵素はスレオニンアルドラーゼであると考えられていたが、意外にも、鳥類ではスレオニン脱水素酵素活性が最も強いことが明らかとなった。この酵素はスレオニンをアミノアセトンにしてメチルグリオキサールにさせる。さらに、鳥類でもメチルグリオキサールとD-乳酸が存在し、グリオキサラーゼ活性があることを明らかにした。
(5)軟体動物のうち頭足類がD-乳酸含量とD-LDH活性が高く、その場合、絶食時にメチルグリオキサール経路の活性が上昇することを、イイダコを用いて明らかにした。季節による含量と活性の変動はなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] H.Ohata, M.Otsuka, S.Ohmori: "Determination of acetaldehyde in biological samples by gas chromatography with electron-capture detection" J.Chromatogr.B.693. 297-305 (1997)

  • [文献書誌] S.Ohmori, Y.Ohsaki, S.Akagi, C.Kondoh, M.Kawase: "D-Lactate is present in much larger amount than L-lactate in Cephalopods and Gastropods" Zoolog.Sci.14. 429-434 (1997)

  • [文献書誌] M.Otsuka and S.Ohmori: "Determination of ethanol in biological samples by gas chromatography with electron-capture detection" J.Chromatogr.B.(in press). (1997)

  • [文献書誌] T.Izumo, C.Ichiki, M.Otsuka, S.Ohmori, C.Kamei: "Effects of ethanol,acetoin and 2,3-butanediol on EEG power spectra in conscious rats." Biol.Pharm.Bull.21. 29-33 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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