研究課題/領域番号 |
08CE2004
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研究種目 |
特別推進研究(COE)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森 勇藏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00029125)
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研究分担者 |
広瀬 喜久治 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10073892)
片岡 俊彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029328)
芳井 熊安 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029152)
遠藤 勝義 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90152008)
森田 瑞穂 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50157905)
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研究期間 (年度) |
1996 – 2002
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キーワード | 完全表面 / 超精密加工 / EEM / プラズマCVM / 大気圧プラズマCVD / 超純水電解加工 / 第一原理分子動力学シミュレーション / ウルトラクリーンテクノロジー |
研究概要 |
最先端の基礎科学や先端産業において、ナノメーターレベルの極めて高い形状精度を有し、原子サイズのオーダで表面構造が制御された「完全表面」を創成する超精密加工技術が切望されている。本研究の目的は、形状精度0.01μm PV以上、表面粗さ0,5nm PV以下の任意形状を作製する技術を確立し、学問的に体系化することである。完成した世界最高性能の超精密加工研究開発用ウルトラクリーンルームにおいて、I.新しい加工プロセスの開発、II.加工表面め評価と評価技術の開発、III.加工プロセスの計測と制御技術の開発、IV.加工現象の理論的な解明を推進した。Iでは、これまでに開発したプラズマCVMとEEMを用いた超精密数値制御加工システムを完成させて高精度X線ミラーや超薄膜SOIウエハ等の加工に成功しただけでなく、新たに大気圧プラズマCVDを考案して太陽電池用Si薄膜等の高速成膜に成功した。さらに、超純水のみを用いた低環境負荷型の独創的な超純水電解加工法を考案し、ダマシンプロセス等への応用に成功した。IIでは、数値制御加工に不可欠な超精密形状計測システムを開発した。また、開発した超精密加工表面評価システムによって加工表面の原子構造を明らかにした。IIIでは、加工や成膜に用いる大気圧高周波プラズマを計測するためのシステムを構築した。IVでは、独自の第一原理分子動力学シミュレーション手法によって加工現象の理論的解明に成功しただけでなく、先述の超純水電解加工法のように、新しい加工法を提案するに至った。これらの結果、当初の数値目標に対し、形状精度1nm PV、表面粗さ3原子層(0.1×0.1μm^2の領域)の表面創成に成功した。さらには、「完全表面」を必要とする他研究機関と連携し、走査型硬X線顕微鏡システムや超薄膜SOI半導体デバイス等の具体的な「物」作りにも成功しており、当初の目標を上回る成果をあげたと総括できる。
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