• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

遷移金属触媒による環化異性化反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08F08037
研究機関大阪大学

研究代表者

茶谷 直人  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授

研究分担者 LEE Sangick  大阪大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
キーワード遷移金属触媒 / 環化異性化 / アルキン活性化 / エンイン / カルベノイド
研究概要

1,7-エンイン類をロジウム(II)触媒存在下、反応させると骨格再配列反応が進行し、対応する1-ビニルシクロヘキセンが良好な収率で生成した。アセチレン末端にフェニル基、内部オレフィン炭素にメチル基を有する1,7-エンインを基質に用いるとアセチレン結合とオレフィン結合の両方が切断したtype IIの生成物のみが選択的に生成した。既に報告している1,6-エンイン類の骨格再配列反応の生成物分布はエンインの鎖の構造に大きく影響されるが、これとは異なり、1,7-エンイン類ではマロン酸由来のものでもtype IIが選択的に生成することがわかった。これは、環の大きさのため7-endo環化がおこらず、6-exo環化が選択的に進行するためである。また、1,6-エンイン類の場合と同様にシスーオレフィンのみが生成する。
また、エンイン類の骨格再配列反応における反応中間体の発生および、その捕捉を検討した。その結果、N-aziridinyl cyclopropyliminesを量論量の酢酸ロジウム(II)錯体と反応させると、予想通り1-ビニルシクロペンテンが生成した。この結果は、エンイン類の骨格再配列反応の中間体がシクロプロピルロジウムカルペン錯体であることを示している。さらに、tetradeca-1,13-diene-6,8-diyneを基質に用いると、初期中間体として予想されるロジウムカルベン錯体が1,3-メクロトロピーを経由した新たなロジウムカルベン錯体となり、それがシクロプロパン化しか生成物も良好な収率で得られた。この結果は、ロジウムカルベン中間体の介在を示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Skeletal Reorganization of Enynes through Electrophilic Activation of Alkynes with Various Metal Catalysts : Double Cleavage of C-C Double Bond and Triple Bond2009

    • 著者名/発表者名
      S. I. Lee, N. Chatani
    • 雑誌名

      Chem. Commun. 4

      ページ: 371-384

    • 査読あり
  • [学会発表] Skeletal Reorganization of Enynes Involving Cleavage of C-C Triple Bonds2008

    • 著者名/発表者名
      Naoto Chatani
    • 学会等名
      5^<th> Asian-European Symposium on Metal-Mediated Efficient Organic Synthesis
    • 発表場所
      Obernai, France
    • 年月日
      2008-05-26

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi