1)作品調査及び願文資料の収集 未紹介の重要資料として、山口県岩国市萬徳院所蔵の40巻本華厳経の一巻(高麗14世紀)及び法華経の一巻(高麗14世紀)、静岡県久能山東照宮所蔵の父母恩重経(朝鮮王朝15世紀)のあわせて3点について調査を調査した。また静岡県立美術館で開催中の『朝鮮王朝の美術』展を見学し、同展出陳の高麗・朝鮮王朝写経についても資料を収集した。 2)願文資料の解読と研究会の開催 12月より毎月1回、大学院のゼミの時間帯に本研究テーマを採りあげ、高麗時代の法華経写経の銘文について、解読を行った。 3)研究成果の公表 井手は、韓国の仏教美術史学会で、東アジア地域における高麗仏画の意義について発表を行ったほか、キムは、日本における研究成果を九州芸術学会で発表し、論文としてまとめた。 4)次年度計画の確定 平成21年度には、アメリカ調査を11月に実施することとし、ハーバード大学フォッグ美術館・ボストン美術館・メトロポリタン美術館、クリーブランド美術館、カンサス大学との交渉を始めた。
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